八重山ケイビングガイド協会は、石垣島、西表島を中心に職業ケイビングガイド(洞窟探検案内人)に関する活動(事業)を行うことにより、ケイビングガイド育成と職業ガイド技術向上、ケイビングと言うアクティビティーの普及活動をすることを目的とし設立されました。
- ケイビングガイド育成事業及び当協会公認ガイドの認定
- 認定ガイドの更新及び育成講習会の開催
- 洞窟内部、外部を含む自然環境の保全活動
- その他、目的の達成に必要な活動

ケイビングガイドの必要性
【はじめに】
最初の一文は、(社)日本ケイビング連盟のガイド育成講座で語られる一文を引用しました
ガイドにとって一番大切なものは、いつでもエンターテイナーであることです。
洞窟をガイドすることはエンターテイメント的な仕事であり、ケイビング参加者に洞窟の不思議と非日常を楽しんでもらうことこそがガイドの仕事です。
エンターテイナーであるガイドが案内すれば、いままでよりも何倍も楽しめます。一度きりの観光気分だったケイビングも忘れられない体験になり、それがリピーターを増やします。さらにケイビング界の発展につながり各、観光鍾乳洞やケイビングツアーに足を運ばれる人口も増えます。
ケイビングガイドは洞窟を案内するプロフェッショナルです。
沖縄県八重山諸島の各島々では近年様々なアクティビティツアーが大きな広がりを見せている。
ダイビングやシュノーケリング、カヌーやカヤック、トレッキングやSUPなど、体験出来るアクティビティの種類は多岐にわたる。
それぞれのアクティビティ毎に団体が設立され安全で楽しいツアーの提供の為にガイドラインが作られりフィールドの環境保全に積極的に取り組んでいる。
本格的な洞窟探検(ケイビング)というアクティビティはまだまだ取り組む事業所が少なく、八重山諸島では数社だけが扱うマイナーなアクティビティであるが、体験的なビギナーケイビングツアーを行う事業所は、40~50社以上あると言われ、今後ケイビングの普及に伴い本格的なケイビングツアーに参入する事業所は増えることは間違いなだろう
今後広がりを見せるアクティビティーとしてのケイビングツアーを、国内外からゲストを招き引率する為には、高いスキルを有したプロガイドは絶対必須となり、そのための育成は急務である。
【職業としてのケイビングガイド】
これまで一般的な洞窟(観光鍾乳洞)とは違い一部の専門家しか足を踏み入れることが出来ない世界だと考えられていた為に、日本では、アクティビティとしてのケイビングは普及していないが故に、職業としてのケイビングガイドも少なが、2021現在では、全国のケイビングガイドを統括する(社)日本ケイビング連盟があり、石垣島や西表島の八重山エリアは、八重山ケイビングガイド協会が地元プロガイドをまとめる団体となっている。
【海外のケイビングガイド事情】
海外、欧州や欧米では、職業として専門知識と専門技術を兼ね備えたガイドが洞窟を案内している。
彼らがガイドする洞窟は、自然洞、管理洞、観光洞窟の未公開部分から、一般的な観光洞窟の観光ルートにまでに及びます。
欧米で出会うケイビングガイドたちはそれぞれ、程度の差はあれど、参加者を楽しませるエンターテイナーです。
【強い専門性が必要】
なぜ専門のケイビングガイドが必要なのか?
ケイビングの対象になるのは洞窟である。洞窟に入るときは、洞窟が外界から隔絶された 空間であり、地理的に迷路状になっていて迷いやすく、さらに足元が不安定な場所や、地下水の影響を受けやすい場所が点在しており、それらのことを熟知していないと非常に危険な空間であることを知っていなければならない。
【強い安全性が必要】
ゲストの安全を確保するスキルとゲストを楽しませるスキルが必要です。これは簡単に習得できるものではありません、またガイドする洞窟によって楽しませ方が違ってきます。
ガイドは、洞窟のルートを熟知して、ケイビングの高い知識と技術に加え万が一の事態に備えてセルフレスキュースキルも持ち合わせていなければならないのです。
【学術的にも貴重】
また、洞窟の中には貴重な二次生成物 (鍾乳石など)や考古学的に有用な遺物などがあり、 学術的にも貴重な存在だが、「なぜここにあるのか」「どのように作られたのか」 それ を知らないかぎりその価値もすばらしさもわからない。
またそれらとの関わり方、取り扱いには専門的な知識が必要である。すべてが壊れやす く、 一度破壊されてしまうと二度と修復できないことが多い。安易に移動、採集はしてはいけないことも、知る必要がある。
洞窟の中に見られる貴重なものには、洞窟生物もあげられる。洞窟のなかの生物には、学問的に貴重な種類や、絶滅危惧種も多数見られる。やはり洞窟や洞内の生物に対して、できるだけストレスやインパクトを与えない行動をとることがこれらの保護につながる。
【洞窟ガイドの使命】
洞窟に関する専門的な知識を有し、一般の参加者にレクチャーできるスキルを持ったガイドが同行することで洞窟は守られ、本来のすばらしさを伝えることができる。
洞内環境を守りながら洞窟を楽しんでもらうことがガイドの使命なのである。
そして洞窟に対しての深い知識と専門技術は、一般の参加者に還元されるべきものであり、それと洞窟自体の自然環境を守るために一般の参加者に「洞窟」を正しく知つてもらうための専門的なレクチャーが必要である。
【ガイドは必要不可欠】
一般参加者にとっては、洞窟を熟知したガイドに案内されることで、環境に配慮しながら洞窟のすばらしさを知ることができると共に危険を知り、回避できる安全なケイビングが行える。
これらのことからケイビングツアーには洞窟に関する多方面に亘る知識とスキルを兼ね備えた、必ず専門のガイドが必要不可欠であると言える。
【環境保護への関心も高める】
そしてプロガイドが増えることで、洞窟のすばらしさを伝え、洞窟ファンを増やし、将来的にケイビングの発展につながっていく。また洞窟を知ることで「守らなければならない」という気持ちが芽生え、環境保護にも関心が集まる。